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(2)油回収装置
高粘度の回収に適した外国製品が普及している。
(3)ゴミ回収船
高粘度でゴミ混じりの油回収に成果を上げている。
(4)クレーン船
高粘度油の回収、沿岸部からの回収油の搬出等に威力を発揮している。
(5)その他
凌渫船、高粘度回収ネットなど
3.油吸着材
油吸着材は、水をはじき油を吸着させる性状を持つ浮揚性のある物質で作られている。
(1)包み込み(吸着フエンス、万国旗型など)
局所的な海域の濃い油群を包み込み絞ることで、短時間で殆どの油を回収する。
(2)沿岸清掃
潮間帯で洗い流した油をオイルフェンス内に溜め、油吸着材で回収する。
(3)テトラポット内の回収
万国旗型を、はえ縄式にテトラポットの中に入れ回収する。
(4)限界(粘度、油厚、回収の必要性、重労働)
?B重油を基準に作られているため、高粘度油に不向きなものもある。
?油厚が0.25mm以下では吸着性が弱い。
=>オイルフェンス等により油層を厚くする。
?油の吸着後は、必ず回収を実施しないとそれが汚染源となる。
?回収作業は、汚れ作業、重労働となる。
4.油処理剤
日本の油処理剤は、界面活性剤を石油系の溶剤に溶かした薬剤で、流出油に散布し攪拌して、油を微粒子化し水中に乳化分散させる特徴がある。
(1)船舶からの散布
(2)航空機からの散布
(3)攪拌
(4)限界(粘度、流動点、毒性)
?B重油を基準に作られているため、高粘度油や流動点の高い油には不向きなものが多いため、使用に当っては、事前テストを行い効果を確認する。
?現在市販の油処理剤は、散布後の攪拌が絶対的に必要である。
?毒性は家庭用洗剤の数百分の一と低いが、閉鎖海域や水深の浅い海域等での使用は避ける。

 

 

 

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